電気施工管理技士の1級と2級の違いとは? 仕事内容や受験資格についてわかりやすく解説


皆さん、こんにちは。埼玉県三郷市を拠点に、オフィスビルの建築内装に関わる電気工事を手掛けている北英電気株式会社です。


電気工事に関係する資格はいろいろありますが、現場の責任者である「施工管理」を務める場合は、「電気工事施工管理技士」の資格を取得するのがおすすめです。ところで、電気工事施工管理技士には、1級と2級があることをご存じでしょうか?


1級と2級では、持っているとできることや取得難易度が異なるため、よく理解した上で計画的に取得することが大切です。ここでは、電気工事施工管理技士の1級と2級の違いについて解説します。




■電気工事施工管理技士とは?



電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理能力を認定する国家資格です。保有者は電気工事の施工管理者として、工程管理・品質管理・安全管理・原価管理の4大管理を中心とする、各種管理業務を担います。


注意点としては、電気工事施工管理技士の資格を持っているだけでは、電気工事を行うことはできません。電気工事を行うために必要なのは、あくまでも「電気工事士」の資格です。一方、電気工事士の資格や電気工事の経験がなくても、電気工事の施工管理業務に従事することはできますが、実際には工事の経験があった方が役立つ場面は多いでしょう。


また、電気工事施工管理技士の資格も、施工管理業務に従事する上で必須というわけではありません。そもそも、取得するためには一定以上の施工管理の実務経験が必要なので、誰でも最初は無資格から始めることになります。


ただ、詳しくは後述しますが、電気工事施工管理技士の資格を持っていると、仕事の幅が大きく広がります。自身の施工管理スキルの証明にもなるため、キャリアアップを狙うなら事実上必須の資格といっていいでしょう。


》電気施工管理ってどんな仕事なの?仕事内容や現場で求められるスキルを紹介!


そんな電気工事施工管理技士の資格は、1級と2級に区分されています。以降の項目では、1級と2級の違いについて詳しく解説します。




■電気工事施工管理技士の1級と2級の違い



電気工事施工管理技士は、1級でも2級でも基本的な仕事内容に違いはありません。どちらも同じように、電気工事の計画作成やスケジュール管理、作業員の指揮監督、関係各所との打ち合わせ、書類作成といった幅広い業務を行います。


では、1級と2級は何が違うのでしょうか? 主な違いとしては「管理できる工事の規模」と「受験資格」の2つが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。



・管理できる工事の規模の違い

工事を受注した建設業者は、建設現場に「主任技術者」を配置する義務があります。主任技術者の役割は、建設工事の技術上の管理です。また、外注総額4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)の元請け工事を受注する場合は、主任技術者に代えて「監理技術者」を配置する必要があります。


電気工事施工管理技士の1級と2級の違いは、この2つの役職を務められるかどうかです。2級は主任技術者にしかなれませんが、1級の保有者は監理技術者にも主任技術者にもなることができます。要するに、1級の方がより規模の大きい工事の責任者になれるのです。


また、建設業者は営業所ごとに「専任技術者」を配置する必要があります。ここにも1級と2級の違いがあり、2級は「一般建設業」の専任技術者にしかなれませんが、1級は「特定建設業」の専任技術者も務めることができます。


特定建設業は、外注総額4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円以上)の元請け工事を受注する業者のことです。工事を下請けに出す際の金額がこれよりも小さいか、下請けとしてのみ営業する場合は、一般建設業の許可で構いません。こちらでもやはり、1級の方がより規模の大きい会社の責任者になれるわけです。


規模の大きい現場や会社の責任者になれば、当然ながら給与などの待遇もよくなります。それに加え、大規模な現場はより豊富な経験が積めるので、施工管理としてさらに成長することが可能です。キャリアアップするためにも、ぜひ1級の取得を目指しましょう。



・受験資格の違い

電気工事施工管理技士の1級と2級は、受験資格がそれぞれ異なります。まず、電気工事施工管理技士の試験は、1級・2級ともに第一次検定と第二次検定に分けられています。第一次検定に合格すると「電気工事施工管理技士補」という資格を取得でき、さらに第二次検定に合格すれば「電気工事施工管理技士」を取得できるという仕組みです。


つまり全部で4段階の試験があるわけですが、このうち2級の第一次検定については、17歳以上であれば誰でも受験することができます。学歴や実務経験は問われません。そして2級の第二次検定は、学歴によって必要な実務経験が異なります。たとえば、高校の指定学科の卒業者なら、卒業後3年以上の実務経験で受験可能です。


一方、1級は第一次検定の段階から、学歴ごとに必要な実務経験が異なります。大学の指定学科卒業なら卒業後3年以上、指定学科以外なら4.5年以上。高校の指定学科なら10年以上、指定学科以外なら11.5年以上の実務経験が求められます。


ただ、これらは令和5年度までの制度で、令和6年度からはルールが変更される予定です。大まかにいうと学歴がほぼ関係なくなり、2級の第二次検定は、2級技士補としての実務経験が3年以上あれば受験できるようになります。そして1級は、第一次検定が実務経験を問わず19歳以上で受験でき、第二次検定は1級技士補としての実務経験3年以上で受験できます。


その他、専門性の高い学校課程の履修者は一部科目が免除されるなどのルールもあります。全体としては、受験資格が大幅に緩和されたといえるでしょう。令和10年度までは経過措置として、現行制度と新制度のうち都合のいい方に合わせることができます。大学の指定学科卒業者などを除き、多くの人は新制度の方が有利になる見込みです。


》【1級、2級】電気工事施工管理技士の資格は難しい?難易度と合格率を徹底比較!



■電気工事施工管理技士は1級と2級のどちらを取得すべき?



電気工事施工管理技士の資格取得を目指す場合は、「まず2級を取得すればいいの? それともいきなり1級でいいの?」と迷ってしまうこともあると思われます。実際のところ、1級と2級はどちらを取得すべきなのでしょうか?


基本的には、施工管理見習いとして実務経験を積みつつ、2級の取得を目指すのがおすすめです。2級技士補であれば、17歳以上なら実務経験を問わず取得できるので、まずはこれを取得しましょう。


令和6年度以降の制度なら、2級技士補として3年以上の実務経験を積めば、2級の第二次検定に挑戦できます。普通科高校などの出身者であれば、従来の制度よりもこちらの方が有利です。2級を取得すれば、主任技術者や専任技術者を務めることもでき、一人前の施工管理になったといえます。


そして、2級の取得後はさらに実務経験を積み、1級の取得を目指すといいでしょう。令和6年度以降のルールに基づけば、未経験で電気工事の施工管理になったとしても、最短6年程度で1級を取得できます。未経験からでも比較的短い期間で大きな仕事ができるようになるのが、電気工事施工管理の大きな魅力です。


もちろん、そのためにはしっかりと経験を積んで知識と技術を身につけなければなりませんし、参考書を使った勉強もする必要があります。ちょうど受験制度が変更されるタイミングでもありますので、「自分が1級・2級の試験に挑戦できるのはいつなのか?」を確認しておき、現場経験を積みつつ計画的に勉強するといいでしょう。


》2級電気工事施工管理技士を取得するメリットとは?魅力や転職への影響を解説!



■まとめ



電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理者としてキャリアアップするなら必須の資格です。基本的にはまず2級を取得し、そこから実務経験を積んで1級を取得するというキャリアステップを踏むことになります。


1級を取得すれば、大規模な電気工事の監理技術者となり、安定した仕事と高い給与を取得することが可能です。令和6年度からの制度変更によって、1級取得までにかかる期間が大幅に短くなっておりますので、このチャンスにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。




■北英電気では、未経験から活躍してくれる電気工事施工管理を募集しています!



北英電気株式会社は埼玉県三郷市を拠点に、東京都や埼玉県などでオフィスビルの建築内装に関わる電気工事をメインに行っています。現在、電気工事施工管理や作業員として一緒に働いてくれる方を募集中です。建設業は「3K」のイメージがあるかもしれませんが、北英電気の現場は基本的に室内なので、キレイで空調の効いた環境で作業ができます。


社長自身が他業界からの転職組で未経験からスタートしているため、未経験でも安心して働ける環境づくりに力を入れています。働いた分だけしっかり給与に還元するのはもちろん、福利厚生も充実。残業は月15時間程度と少なく、土日固定休みでこそありませんが、繁忙期以外なら月に8日程度好きな時に休みを取れます。


現場はほぼ東京都内で、遠くても会社から片道1時間程度の場所です。転勤なし、出張もほとんどなく、あっても関東圏内に限られます。働きやすい環境で、三郷市に腰を据えてスキルを磨けるのが弊社の魅力です。


異業種で働いている未経験の方はもちろん、より働きやすい環境を求める電気工事経験者の方も歓迎いたします。興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。


▼関連記事▼

》電気施工管理はやめとけと言われるけど、就職して大丈夫?言われる理由と将来性は?


》電気工事施工管理技士の年収はどれくらい?1級・2級別に平均年収を紹介します!



■採用情報はこちら


■社員インタビューはこちら