電気工事のプロが解説!「電流」と「電圧」の違いってなに?  

皆さん、こんにちは。埼玉県三郷市を拠点に東京都内で住友不動産等所有のオフィスビルに関わる電気工事を手がける北英電気株式会社です。


普段何気なく使っている電気ですが、電気の仕組みを聞かれると意外と分からない方も多いのではないでしょうか。特に、「電流」と「電圧」という言葉は聞いていても、意味を正しく理解できていない方もいらっしゃるかも知れません。


そこでこの記事では、電流と電圧の違いをはじめ、電力や抵抗についても詳しく解説します。電気の仕組みについて、しっかりと押さえておきましょう。




■「電流」と「電圧」とは?



最初に、電気の仕組みの基本である電流と電圧について、理解を深めましょう。



・電流とは

電流とは、文字通り電気が流れている量(1秒間に流れる電子の粒の数)をさしており、A(アンペア)という単位で表されます。アンペアの数字が大きくなると、流れる電子の数も増え、より多くの電流が送られるようになります。


電気の契約では、使用できるアンペアの上限が決められており、上限を超えて使おうとするとブレーカーが落ちてしまうのです。



・電圧とは

電圧とは、電流を回路へ押し出して流そうとする働きをさしており、V(ボルト)という単位で表されます。ボルトの数字が大きくなると、電気を流す力も強くなります。




■「電流」と「電圧」の違い



電流と電圧の違いは、電流が電子の量をさすのに対し、電圧は電子が流れる勢いをさしている点にあります。


これを車の動きに例えると、電流は「車の台数」、電圧は「車の制限速度」です。

制限速度が高いほど、スピードを出すことができるため、1車線の道路でも車が多く通行できます。

つまり、電流が大きいと道路を走る車の台数も多くなり、電圧が大きくなると車の速度が速くなることを意味しているのです。


電流と電圧は混同されるケースが多いですが、意味は全く異なるため、しっかりと区別して覚えておくことが大切です。




■その他よく聞く「電力」や「抵抗」とは? 



電流と電圧以外にも、電気には「電力」や「抵抗」もあり、電気の仕組みを理解するには必須の用語です。ここからは、電力と抵抗の意味について解説します。



・電力

電力は、一定時間に電気によって生み出される仕事量をさしており、電圧と電流をかけ合わせて算出するものです。以下の式で求めることができ、W(ワット)という単位で表されます。


電力(W)= 電圧(V)✕ 電流(A)


家電製品に表示されているワット数は、家電製品を動かすために必要となる電力です。


上記から、電圧と電流が以下の計算式で求められることが分かります。


電圧(V)= 電力(W)÷ 電流(A)

電流(A)= 電力(W)÷ 電圧(V)


この式は、家電製品をどの程度使えるかを知るのに役立ちます。


また、オフィスでは一般家庭よりも多くの電気を使うため、業務に支障をきたさないためには十分な電気容量の確保が必要です。5人程度のオフィスでは、30Aから40Aの容量が必要とされていますが、使う設備によって容量に大きな差が出てきます。


例えば、ノートパソコンは1A・シュレッダーは3Aから6A・複合機では15Aから20Aが必要であり、これに空調や照明を加えた電気容量を確保しなくてはいけません。賃貸物件では、面積に応じて電気量が決まっており、契約後に変更するのは難しい場合もあるため、契約時にきちんと確認しておきましょう。



・抵抗

抵抗とは、電気を通しにくくするものであり、電気抵抗の度合いは「Ω(オーム)」または「R(Electricalresistance)」という単位で表されます。オームの数値が大きいほど、電気抵抗が大きい.・つまり電流が流れにくいと分かります。金属は電気抵抗が低い物質のひとつであり、中でも銀や銅は電流が通りやすいことから、ケーブルや銅線などに広く使われている物質です。一方、水・紙・ガラス・ゴムなどは電気抵抗が強く、物質によって抵抗値は大きく変わってきます。


オームと、ボルト・アンペアの関係性を示す式は、以下の通りです。


抵抗(Ω)= 電圧(V)÷ 電流(A)


中学の授業で、「オームの法則」を教わったのを覚えていらっしゃいますでしょうか。これは、電流は電圧に比例するという法則であり、電流・電圧・抵抗のうち2つが分かると、残りの1つが計算できるのです。



ここまで、「電力」と「抵抗」について説明しましたが、なかなかイメージできない方もいると思います。そのため先程と同様、分かりやすいように車に例えて、改めて解説します。


まず、抵抗は「道路の幅」に例えることができます。

幅が広い道路(抵抗が小さい)では、車同士が並走することができ、一度に多くの車が通ることができますが、逆に幅が狭い(抵抗が大きい)と同時に走れる車は限られてしまいます。

そのため、違う幅の道路があったとしたら、幅の狭い道路(抵抗が大きい)の方が車の台数(電力)は少ないということになります。


一方、電力は「車で運んでいる荷物の量」と考えてみてください。

車の数(電流)が多くて、制限速度(電圧)が高ければ、より多くの荷物を運ぶことができますよね。

そのため、電流や電圧が大きければ大きいほど、電力も大きくなるというわけです。



■日本の一般的な電力と電圧は?



日本の電圧は100Vが基本である一方、海外に目を向けると、100Vに設定されている国はほとんど見られず、110Vから240Vまでの間で設定されています。


地域別に見ると、アメリカ型では110Vから130V・ヨーロッパ型では220Vから240Vに分類され、アジアや南米ではこの2つの型が入り混じっているのが現状です。


日本で電圧が100Vに設定されたのには、安全性を重視した・110Vでは電球の寿命が短くなるなど諸説あります。世界各国で電圧が違うのも、各国の社会情勢が影響していると考えられています。


一般的なコンセントでは、15Aまで電気を流すことができます。電圧が100Vであることから、消費電力は1500Wであると計算できます。ワットの数値が大きくなるほど電力消費量が多くなりますが、機能も高くなる傾向が見られます。


オフィスで使う電気の容量が足りない場合は、契約アンペア数の変更により対応できますが、容量の許容を超えてしまうと電気ケーブルやブレーカーに大きな負担がかかってしまいます。賃貸オフィス物件を契約する際には、電気のアンペアも確認しておくと安心です。大幅に容量が足りない場合は、物件の移転も視野に入れた方が良いでしょう。




■まとめ



電気は、電流・電圧・電力・抵抗が複雑に絡み合っており、それぞれの違いが分かりにくいかもしれません。しかし、電気の仕事に携わりたいと考えている方にとって、電気工事に必要な基礎知識となるため、しっかりと覚えておくことが必要です。


電気の仕事にチャレンジしてみたい・以前取得した電気工事施工管理技士の資格を活かしたいなど、電気工事の仕事に興味がある方は、北英電気で一緒に成長していきませんか。




■北英電気では、「未経験の電気工事スタッフ」や「電気工事施工管理技士」を募集しています!



北英電気株式会社は、埼玉県三郷市を拠点に、東京都内で住友不動産等所有のオフィスビルの建築内装に関わる電気工事を主に行っています。


弊社の工事現場は基本的に室内であり、季節に関係なく安定した環境で仕事ができます。社長も、元々他の業界から電気業界へ転職しており、未経験からスタートしているため、未経験の方もしっかりサポートいたします。


弊社で、働いた分だけしっかりと給与されるほか、月に8回程度繁忙期以外で好きなタイミングに休みが取得可能です。土日休みではないため、ご自身の予定と合わせて休みを取ることができます。


各種社会保険制度や、家族手当をはじめとする諸手当も完備しており、福利厚生が充実しているのも弊社のポイントです。現場はほぼ東京都内で、会社から1時間程度の距離が大半です。転勤はなく、出張があっても関東圏内のため、三郷市に腰を据えて働きたい方はぜひ北英電気までお問い合わせください。


未経験の方だけでなく、以前電気の仕事に携わっていた方も、資格を活かして活躍いただける環境を整えております。興味のある方はお気軽にご連絡ください。



▼関連記事▼

》電気工事の種類は何がある?建物別に工事内容をわかりやすく紹介!


》弱電と強電の違いとは?電気設備の基礎知識や工事に必要な資格などわかりやすく解説!


》電気工事士になるにはどうすればいい?資格の種類や取得方法をご紹介


》電気工事士はやめとけって本当?きついといわれる理由や働くメリットを紹介!


》電気工事士に向いてる人・向いてない人の特徴を徹底解説!求められるスキルとは?



■採用情報はこちら


■社員インタビューはこちら