皆さん、こんにちは。北英電気株式会社です。
埼玉県三郷市を拠点に東京都内で住友不動産等所有のオフィスビルに関わる電気工事を手がけている会社です。
私たちの生活と社会基盤を支える電気工事は、技術革新が進む現代において、ますます需要が高まっている将来性豊かな仕事です。そして、意欲さえあれば30代からでも十分に挑戦できる分野でもあります。
「でも、専門知識もないし、資格って難しそう…」そんな不安を感じるかもしれません。プロへの道には確かに資格が必要ですが、正しいステップを踏めば、未経験からでも着実にスキルアップできます。
今回は、未経験から電気工事のプロを目指す方に向けて、キャリアを築く上で重要となる資格の種類や、効率的にステップアップするための最適な取得ルートを、分かりやすく解説いたします。
■電気系の資格の種類は?
まずは、電気工事に関連する主な資格の種類をご紹介します。電気工事業界で活躍するために、どのような資格があるのでしょうか?
・電気工事士
電気設備の工事・取り扱いを行うために必須となる国家資格です。一般住宅からビル、工場まで、あらゆる建物の電気を安全に使えるようにするために不可欠な存在です。第一種と第二種があり、それぞれ扱える電気工事の範囲が異なります。
-第二種電気工事士:
主に一般住宅や小規模な店舗など、比較的電圧の低い(600V以下)電気設備(一般用電気工作物)の工事が可能です。私たちの暮らしに最も身近な電気工事であり、エアコン設置やコンセント増設などもこの資格が必要です。
-第一種電気工事士:
第二種の範囲に加え、ビルや工場などの高圧で受電する「自家用電気工作物」(最大電力500kW未満 ※) の工事も担当可能になります。より大規模で専門的な現場で活躍できます。(※ネオン工事・非常用予備発電装置工事を除く)
・電気工事施工管理技士
電気工事全体の進行を管理する、いわば現場の司令塔のような役割を担うための国家資格です。施工計画の作成から、工程管理、品質管理、安全管理まで、工事をスムーズかつ安全に進めるためのマネジメント能力が求められます。1級と2級があり、担当できる工事の規模や役割が異なります。
-2級電気工事施工管理技士:
一般建設業の許可(※1)で請け負う電気工事において、工事現場に必須の「主任技術者」(※2)として現場の管理業務を担当できます。また、建設業許可の維持に必要な営業所の「専任技術者」(※3)にもなれます(一般建設業のみ)。
-1級電気工事施工管理技士:
2級の範囲に加え、特定建設業(※1)の現場で「監理技術者」(※2)として、より大きな工事全体を統括できます。特定建設業の営業所の「専任技術者」にもなれるため、キャリアアップに大きく繋がります。
(※1) 一般建設業/特定建設業: 発注者から直接請け負った1件の工事につき、下請に出す代金の総額が5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)未満の場合は一般建設業、それ以上の場合は特定建設業の許可が必要。 ちなみに下請に出す代金に関してですが、昨今の物価や人件費の高騰に伴い建設工事費も高騰しているため、2025年2月1日より総額が4,500万円(建築一式の場合は、7,000万円)から引き上げがあった。
(※2) 主任技術者/監理技術者: 建設業法で定められた、工事現場の技術上の管理を行う者。主任技術者は全ての工事現場に、監理技術者は特定建設業者が元請となる一定規模以上の工事現場への配置が義務付けられている。
(※3) 専任技術者: 建設業許可を受けるために、営業所ごとに常勤で配置することが義務付けられている技術者。許可の区分(一般/特定)や業種に応じた資格や実務経験が必要。
・電気通信工事施工管理技士
現代社会に不可欠な情報通信インフラ(電話、インターネット、携帯基地局、放送設備など)を支えるための国家資格です。これらの電気通信設備の工事において、施工計画から安全管理までを担当します。こちらも1級と2級があります。2017年11月に新設され、2019年度(令和元年度)から検定試験がスタートした比較的新しい資格です。
-2級電気通信工事施工管理技士:
一般建設業の許可で請け負う電気通信工事の現場で「主任技術者」として施工管理業務を担当できます。
-1級電気通信工事施工管理技士:
特定建設業の許可で請け負う電気通信工事の現場で「監理技術者」として現場全体を統括できます。
「電気工事」と「電気通信工事」の施工管理技士の違いは、扱う設備の対象です。前者は電力供給に関わる設備、後者は情報通信に関わる設備の工事を管理します。
・電気主任技術者(電験)
「電気主任技術者」は、電気事業法に基づく国家資格で、電気設備の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行う専門技術者です。店舗やビルなど、一般住宅よりも電圧の高い電気設備(事業用電気工作物)の保安を監督するスペシャリストです。
第一種から第三種まであり、三つのなかでは難易度が低い第三種でも、他の資格よりはハードルが高い傾向があります。
-第三種電気主任技術者(電験三種):
電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物(一般的なビルや中規模工場など)の保安監督が可能です。実務経験なしで挑戦できる電気保安資格としては最難関クラスとされ、合格率は近年上昇傾向にあるものの15%前後と低いため、十分な学習が必要です。
-第二種電気主任技術者(電験二種):
電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物の保安監督が可能です。
-第一種電気主任技術者(電験一種):
取り扱える電圧の上限がなくなり、すべての事業用電気工作物の保安監督が可能です。
これらの主要資格以外にも、業務内容によっては他の資格が必要になる場合があります。例えば、防災設備の設置やメンテナンスも行う会社では「消防設備士」の資格が求められることもあります。
■未経験・初心者は必見!電気資格で取るべき順番を紹介!
ここまで紹介した資格の中には、受験の条件や免状の交付に実務経験が求められるものが少なくありません。 では、実務経験のない方や、これから学ぶ初心者は、どの資格からスタートするのが良いのでしょうか?
その第一歩となるのが「第二種電気工事士」です。 電気工事のキャリアをスタートする上で、まず取得しておきたい、基本となる資格です。
この「第二種電気工事士」という資格の大きな魅力は、年齢や学歴、実務経験といった受験資格が一切なく、どなたでも挑戦できる点にあります。試験では電気の基礎理論から配線図の読解、実際の施工方法まで幅広く問われるため、合格に向けて勉強することで、電気工事の基本を体系的にしっかりと身につけることが可能です。
また、主要な電気工事を行うためには必須の資格です。これがないと簡単な補助作業等しか行えないため、担当できる作業が大幅に限られてしまいます。合格率は学科・技能ともに比較的高く、ポイントを押さえて学習すれば十分に合格を狙えます。まさに未経験者にとって最初の目標にふさわしい資格と言えるでしょう。
未経験から電気工事の世界に飛び込むなら、まず「第二種電気工事士」を取得し、電気の基礎と基本的な施工スキルを身につけることが、その後のキャリアを築く上で非常に重要になります。
》第二種電気工事士は実務経験なしでも取得できる? 未経験から電気工事士になる方法や会社選びのポイントを紹介
■第二種電気工事士取得後のキャリアプラン別おすすめ資格を紹介します!
「第二種電気工事士」を取得し、電気工事の基礎を固めた後、次に目指すべき資格は、あなたがどのようなプロフェッショナルになりたいかによって変わってきます。
・現場での「施工」のプロフェッショナルを目指す人
より高度で大規模な電気工事に直接携わりたいなら、「第二種電気工事士」の上位資格である「第一種電気工事士」を目指しましょう。受験資格はありませんが、資格取得(免状交付)には原則として3年以上の実務経験が必要です。日々の業務で経験を積みながら、資格取得にチャレンジしましょう。
》第一種電気工事士ができることとは? 第二種との違いや取得するメリットを紹介!
・現場をまとめる「管理」のプロフェッショナルを目指す人
工事全体の計画を立て、職人や資材を手配し、スケジュール通りに安全に工事を進める「現場監督」の役割に興味があるなら、「2級電気工事施工管理技士」そして「1級電気工事施工管理技士」を目指すルートがおすすめです。
まずは「第二種電気工事士」で基礎知識を固め、実務経験を積みながら「2級電気工事施工管理技士」に挑戦、という流れが一般的です。なお満17歳以上であれば第一次検定は受験可能です。
さらにステップアップし、大規模工事の「監理技術者」を目指すなら「1級電気工事施工管理技士」の資格取得が必須です。1級の第二次検定を受けるには、より長い実務経験を求められますが、第一次検定は満19歳以上なら実務経験がなくても受験可能です。そのため、早めに視野に入れておくとキャリアプランの選択肢が広がります。
》電気施工管理技士の1級と2級の違いとは? 仕事内容や受験資格についてわかりやすく解説
》【1級、2級】電気工事施工管理技士の資格は難しい?難易度と合格率を徹底比較!
》電気工事施工管理技士の年収はどれくらい?1級・2級別に平均年収を紹介します!
・電気設備の「保安」のプロフェッショナルを目指す人
電気を安全に供給し続けるための保守・点検業務に専門性を高めたいなら、「第三種電気主任技術者(電験三種)」への挑戦がおすすめです。
受験資格はありませんが、試験範囲が広く難易度が高いため、計画的な学習が不可欠です。合格率は15%前後と難易度は高いですが、それだけに取得すれば高い専門性を持つ技術者として評価され、キャリアアップや活躍の場の拡大が期待できます。
■資格取得に向けて初心者がまずやるべきことは?
未経験者の登竜門である「第二種電気工事士」ですが、決して甘く見てはいけません。学科試験と技能試験があり、それぞれの合格率は50%~70%程度ですが、両方に合格する必要があるため、どちらか一方でも試験対策を怠ると不合格になってしまいます。
参考書や動画サイトでの独学も可能ですが、特に技能試験対策は、実際に手を動かして練習する中で、経験者から直接アドバイスをもらうのが上達への近道です。
そのため、まだ電気工事業界で働いたことがない方は、まず「未経験OK」の電気工事会社に入社することがおすすめです。
特に、資格に関する福利厚生(資格手当や資格取得支援制度など)が豊富で、異業種からの転職も歓迎している会社を選ぶと、スムーズに業界に馴染み、スキルアップしていくことができるでしょう。
》第二種電気工事士の合格に必要な勉強時間はどれくらい?試験の難易度や効率的な勉強方法を紹介!
》電気工事士の就職先におすすめの会社とは?会社選びのコツと就職を成功させるためのポイントを紹介
■まとめ
未経験から電気工事のプロを目指すなら、まず「第二種電気工事士」から始め、実務経験を積みながらキャリアプランに合わせて上位資格を目指すのが最適です。また、未経験の場合は未経験者歓迎の会社で実務経験を積むのが近道でしょう。
資格と経験を武器に、社会を支えるやりがいと安定性のあるこの分野でプロを目指しませんか?
■北英電気では、「電気工事スタッフ」や「電気工事施工管理技士」を募集しています!
北英電気株式会社は、埼玉県三郷市を拠点に、東京都内で住友不動産等所有のオフィスビルの建築内装に関わる電気工事を主に行っています。
社内はアットホームで風通しが良く、先輩にも気軽に質問や相談がしやすい雰囲気なので、分からないことを一人で抱え込む心配はありません。また、私たちが主に手がけるのはオフィスビル内の電気工事のため、建設業界でイメージされがちな屋外での過酷な作業とは異なり、基本的に室内での作業となり、冷暖房の効いたクリーンな環境で集中して仕事ができます。
もちろん、キャリアアップに不可欠な資格の取得も全面的にバックアップします。「第二種電気工事士」や「2級電気工事施工管理技士」など、業務に必要な資格の取得にかかる受験費用や講習費用などを会社が支援する制度が整っているため、高いモチベーションを持って資格の取得を目指すことができます。
私たち北英電気と一緒に、社会に不可欠な電気インフラを支えるプロフェッショナルを目指しませんか? 少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ当社の採用情報をご覧いただくか、まずはお気軽にお問い合わせください。
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